〈カンタ!ティモール会議〉を開催します。
この映画には、
歌と笑顔があふれていました。
そして同時に、死と悲しみが。
東ティモールで、いったい何が起こっていたのか。
多くの人たちが理不尽な軍事侵略で家族を失いました。
生き延びた人々は、その後の時間をどう生きてきたのか。
震災と原発事故、
それを利用したかのような不透明で好戦的な政治状況。
2014年の今、日本で生きるとはどういうことなのか。
この映画はその答えを与えてはくれません。
でも、東ティモールの人たちから教えられることはたくさんあります。
この映画をみなさんと一緒に見たいと思いました。
思いがあふれることでしょう。
考えることもたくさんあります。
でも、まず五感を開いて感じてみたい。
そして、その時にこぼれる互いの言葉を受け止めるところからはじめたい。
〈カンタ!ティモール会議〉は、上映会とフリートークの会です。
少人数で、互いの顔が見える近さで、ためらいが揺らす空気を感じられる空間で、
この映画の時間を一緒にすごしませんか?
東ティモールという小さな国のことを、この映画を観るまで知りませんでした。世の中のいろんな矛盾をありのままに、まっすぐに、うけとめている作品です。たいへんで、矛盾だらけだけれど、でも、大丈夫、僕らは生きているよ。そんなふうに語りかけてくれる、優しい映画なんです。きっと、元気が出る。そして、誰かに教えたくなる。ゆっくり、静かに、上映会が広がっています。小さな集まりだから、友達の家に来るつもりで、一緒に観ませんか?
───田口ランディ
2012年の公開以来、日本各地で世界数カ国で自主上映されているドキュメンタリー映画を上映します。当日は映画の上映のあと、田口ランディさん(作家)、影浦峡さん(東京大学教授)とともに映画について、東ティモールについて、私たちのこれからについて語り合う時間をたっぷり持ちたいと思います。まだこの映画を見ていない方も、すでにご覧になった方も、ぜひお越しください。
舞台は南海に浮かぶ神々の島、東ティモール。ひとつの歌から始まった運命の旅が、音楽あふれるドキュメンタリー映画となった。この島を襲った悲劇と、それを生き抜いた奇跡の人びと。その姿が世界に希望の光を投げかける。
当時23歳だった日本人女性監督は、人びととの暮らしの中で現地語を学び、彼らの歌に隠された本当の意味に触れてゆく。そして出会う、光をたたえるまなざし。詩のようにつむがれる言葉の数々。それは観るものの胸をそっと貫き、決して消えない余韻となる。日本が深く関わりながら、ほとんど報道されなかった東ティモールの闘いをとりあげた、国内初の長編。
『カンタ!ティモール』上映時間:110分間
[プロデューサー] 小向定(こむかいさだむ)
[監督] 広田奈津子(ひろたなつこ)
[シナリオ/編集/ナレーター] 広田奈津子
[助監督/音楽監修] 小向定
[監修]中川敬(Soul Flower Union)
[監修]南島風渉(報道写真記者・著作「いつかロロサエの森で 東ティモール・ゼロからの出発」)
[企画・制作]広田奈津子 /小向定