期 間│2月20日[金]─3月1日[日]
時 間│11時30分─20時
会期中無休
会 場│かぐれ表参道店[地図]
詳 細│大橋弘写真展「風がつくるもの」
スライドトーク│大橋弘+陸田幸枝
日 時│2月21日[土]夜
「風の谷のごはん」付き
大橋 弘
Hiroshi Ohashiかつてインテリアデザイナーを目指して工業高校の木材工芸科に在籍していた頃、友達と奥多摩に写真を撮りに行った。そのとき私が撮った写真を、友達が知らぬまにコンテストに応募し、たまたま入選してしまった。それが根拠のない自信になったか、写真の面白さに味をしめ、東京綜合写真専門学校に進んだ。卒業後は無謀にも初めからフリーランス(フリーター)。アルバイトして金を貯めては、カメラをもって旅に出る。金が尽きると、東京に舞い戻ってアルバイト、そして旅。その繰り返し。楽しい良い時代だった。
26歳のとき、遠藤周作の『沈黙』の舞台、島原半島口之津に行こうと思い立ち、友達3人とスーパーカブで長崎へ出発。長崎の大浦日ノ出町に家を借り、1か月間長崎中を走り回って、いよいよお金が尽きた。カメラを質に入れ、東京にもどるお金もなく、見つけたアルバイト先が炭坑の島、閉山を1年半後にひかえた軍艦島だった。6ヶ月間構外作業員として働いた。都会育ちには、背骨がきしむほどの重労働だったが、体力だけは自信があった。あやうく主任になるところで島を去った。今思うと、面白すぎる体験をいっぱいした。
その後もしばらくはアルバイトしつつ、雑誌の写真の仕事をした。
雑誌の連載で日本の伝統食を月2回8年間190ヶ所ほど巡ったり、伝統工芸の職人さんを訪ねたり。20年ほど前から歩き始めた、日本の「鍛冶屋巡り」は120カ所を越えて連載中。鍛冶屋を訪ねる時は、いまも心が躍る。職人さんのリアリティには、うむをいわせないものがある。ライフワークでは苔の写真を撮り続けて、いつのまにか30年。いまは八ヶ岳に通っている。写真を撮ることが、年々楽しくなる、今日この頃です。
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写真集
「MOSS COSMOS 苔の宇宙」「1972青春軍艦島」「FRACTAL」
写真展
「和紙の町小川町」「MOSS COSMOS 」「PLANTA」
「里芋畑」「1972青春軍艦島」「森の時間」「FRACTAL」
著書
「日本の手仕事」「極上食材図艦」「長寿の国日本の伝統食」
「日本の正しい調味料」「野山で生まれた暮らしの道具」「日本鍛冶紀行」